ガンダムシリーズの中核を成す「宇宙世紀(U.C.)」の歴史は、単なるロボットアニメにとどまらず、人類の進化と戦争の悲劇を描いた壮大な年代記です。
この記事では、U.C.0001のラプラス事件からU.C.0153のザンスカール戦争まで、時系列で追える主要作品と歴史的事件を年表形式でまとめました。
作品を正しく理解するための「見る順番」や「主要な戦争の影響」もあわせて解説します。ガンダム初心者から宇宙世紀マスターまで、全ファン必見の内容です。
- 宇宙世紀における主要戦争とその流れ
- 各作品の時代背景と登場人物の関連性
- 時系列で整理されたガンダムシリーズの年表
- 宇宙世紀シリーズ 年表一覧
- U.C.0001:ラプラス事件から始まる宇宙世紀
- U.C.0068〜0079:ジオンの誕生と一年戦争
- U.C.0083:核テロと連邦の闇『デラーズ紛争』
- U.C.0087〜0088:ティターンズの暴政とグリプス戦役
- U.C.0088:第一次ネオ・ジオン抗争とハマーン・カーンの台頭
- U.C.0093:第二次ネオ・ジオン抗争とアムロVSシャアの最終決戦
- U.C.0096:ラプラス戦争とユニコーンガンダムの真実
- U.C.0105:閃光のハサウェイと地球連邦への反乱
- U.C.0123:コスモ・バビロニア戦争と『F91』の時代
- U.C.0153:宇宙世紀の終焉と『Vガンダム』の戦争
- 宇宙世紀のその先へ:『∀ガンダム』と『Gのレコンギスタ』
- この記事のまとめ
宇宙世紀シリーズ 年表一覧
年代(U.C.) | 戦争・事件名 | 主な作品 | 戦争期間 | 戦死者数 |
---|---|---|---|---|
0001 | ラプラス事件 | ガンダムUC(回想) | 数日 | 不明 |
0079 | 一年戦争 | 機動戦士ガンダム 他 | 約11ヶ月 | 約55億人 |
0083 | デラーズ紛争 | 0083 STARDUST MEMORY | 約2週間 | 数千人 |
0087〜0088 | グリプス戦役 | Ζガンダム | 約11ヶ月 | 数千万人 |
0088 | 第一次ネオ・ジオン抗争 | ΖΖガンダム | 約10ヶ月 | 不明 |
0093 | 第二次ネオ・ジオン抗争 | 逆襲のシャア | 約9ヶ月 | 数万人 |
0096 | ラプラス戦争 | UC・NT | 約8ヶ月 | 数百〜千人 |
0105 | マフティー動乱 | 閃光のハサウェイ | 約3週間 | 数百人 |
0123 | コスモ・バビロニア戦争 | ガンダムF91 | 約1ヶ月 | 数万人 |
0153 | ザンスカール戦争 | Vガンダム | 約5ヶ月 | 数千万人 |
ジークアクスに関する補足メモ
ジークアクスは、ガンダムシリーズに登場するモビルスーツの一つですが、現在のところ公式に宇宙世紀の中での登場作品は確認されていません。
そのため、ジークアクスが登場する作品や位置づけについては、以下のようなシナリオや予想が考えられます。
1. 宇宙世紀の後期に登場する可能性
もしジークアクスが宇宙世紀の作品に登場するモビルスーツである場合、U.C.0100以降の時代に位置づけられる可能性が高いです。例えば、
- 『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』
- 『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』
これらの作品は宇宙世紀の後期を描いており、ジークアクスのような新しいモビルスーツが登場するのに適した時期であると考えられます。
2. 外伝作品やスピンオフで登場する可能性
ジークアクスが外伝作品やスピンオフとして登場する場合、宇宙世紀と直接の関係を持たないパラレルワールドや独立したストーリーラインで描かれることも考えられます。
このような設定であれば、ジークアクスの登場時期や背景は公式な年表やストーリーにとらわれずに自由に描かれることが可能です。
3. 宇宙世紀以外のシリーズに登場する可能性
ジークアクスがもし宇宙世紀の枠外で登場する新しいモビルスーツであれば、パラレルワールドや異なるタイムラインに位置することも考えられます。
その場合、ジークアクスの背景や戦闘スタイル、目的などは、宇宙世紀の世界観を踏襲しつつも、全く新しい視点で描かれることになります。
まとめ
ジークアクスの登場については、まだ公式な位置づけや作品情報がないため、その登場シナリオについては複数の可能性があります。
そのため、今後のガンダムシリーズの発展において、どの時期や世界観でジークアクスが登場するのか注目する必要があります。
U.C.0001:ラプラス事件から始まる宇宙世紀
ラプラス事件とは何か?
宇宙世紀という新しい時代の幕開けと同時に起きたのが、首相官邸「ラプラス」の爆破事件です。
この事件はテロとされながらも、その背後には政治的な陰謀があったとされており、のちに明らかになる「ラプラスの箱」の存在が初めて示唆された出来事でした。
祝典中に発生した爆破により、多くの命が失われたほか、新時代への希望は一転して不信と疑念の時代へと変化していきます。
この事件は『機動戦士ガンダムUC』を通じて再び語られ、宇宙世紀の正統性を揺るがす“原点の闇”として、世代を越えて影響を与えることになります。
ラプラスの箱の正体は、「宇宙世紀憲章」に隠された不都合な真実であり、連邦政府の支配体制を正当化する礎でもありました。
この時点から、宇宙世紀は常に“真実を隠す歴史”として進行していくことになります。
U.C.0068〜0079:ジオンの誕生と一年戦争
ザビ家による支配と戦争の勃発
ジオン・ズム・ダイクンの急死は、宇宙世紀における政治の転換点となりました。
彼の掲げたスペースノイド独立運動はザビ家により乗っ取られ、ジオン公国という軍国主義国家が誕生するに至ります。
U.C.0079年、ついにその火種は戦争へと変わり、「一年戦争」が勃発。
ジオン公国は連邦との力の差を覆すべく、ザクIIを中心としたモビルスーツ戦術を展開し、開戦初期は圧倒的な成果を上げました。
この戦争の象徴的な事件である「ブリティッシュ作戦」では、コロニーが地球へ落下し、全人類の半数にあたる約55億人が死亡するという未曽有の大惨事を引き起こします。
やがて連邦は「V作戦」で新型モビルスーツ「ガンダム」を開発し、少年アムロ・レイの登場によって戦局が一変。
ジオンと連邦、そして人類の命運をかけた戦争は、ア・バオア・クーの戦いでついに終息を迎えます。
この一年戦争は後の世代にまで深い影響を残し、ニュータイプという新たな人類概念を生む契機ともなりました。
U.C.0083:核テロと連邦の闇『デラーズ紛争』
ジオン残党が引き起こした核の狂気
一年戦争の終結から3年後、宇宙世紀の秩序は揺らぎ始めていました。
ジオン公国の残党軍「デラーズ・フリート」が極秘裏に再編成され、地球連邦の観艦式を狙った恐るべき作戦を開始します。
それが「星の屑作戦」──核弾頭搭載のモビルスーツ「ガンダム試作2号機」を用いた、観艦式への直接攻撃です。
この衝撃的な事件によって、連邦艦隊の中枢が大打撃を受け、地球連邦の腐敗体制が露呈しました。
ティターンズ誕生という新たな脅威
デラーズ紛争の混乱の中で、地球連邦軍内の強硬派が結成した特務部隊が「ティターンズ」です。
この組織は表向きこそ反乱鎮圧を目的としていましたが、実際には軍部主導の政治介入と思想統制を行う恐怖の組織として急速に権力を拡大。
コロニー落としの未遂事件も起き、再び宇宙は戦火に巻き込まれていきます。
戦後の陰謀とニュータイプの抑圧
この事件を契機に、ニュータイプ研究は軍事的目的に取り込まれ、人類の進化を恐れる体制が加速していきます。
戦争が終わっても終わらない「戦後」の闇──それがデラーズ紛争の真の恐怖なのです。
U.C.0087〜0088:ティターンズの暴政とグリプス戦役
ティターンズによる宇宙支配と圧政
地球連邦軍内に創設された精鋭部隊「ティターンズ」は、当初は反地球勢力の鎮圧を目的としていました。
しかし、次第にその力は暴走し、宇宙移民者への弾圧、毒ガスによるコロニー虐殺など、残虐な手段で支配を強化していきます。
特に「30バンチ事件」では、サイド1のコロニーがG3ガスにより1500万人もの住民が犠牲となり、ティターンズの非道さが浮き彫りになりました。
エゥーゴと反抗勢力の台頭
この圧政に対し、地球連邦内の反ティターンズ派と宇宙市民によって結成されたのが「エゥーゴ」です。
新型モビルスーツ「ガンダムMk-II」の奪取事件を皮切りに、エゥーゴとティターンズの全面戦争「グリプス戦役」が始まります。
主人公カミーユ・ビダンは、戦いの中でニュータイプとして目覚め、戦争の本質と向き合うことになります。
悲劇と覚醒の戦い
グリプス戦役の中盤には、地球軌道上のコロニーレーザーが使用され、多くの命が失われました。
カミーユは多くの仲間の死と直面しながらも、ニュータイプの精神感応能力を開花させ、最終的には敵の指導者パプテマス・シロッコを撃破。
しかしその代償として、精神に深い傷を負い、人格を失うという結末を迎えます。
宇宙世紀に刻まれた「ティターンズの恐怖」
この戦役は、ティターンズの崩壊とエゥーゴの勝利という形で幕を閉じますが、戦争による心の傷や社会の亀裂は今後の時代に暗い影を落とし続けます。
この出来事は、続く「第一次ネオ・ジオン抗争」への前奏として、ガンダムシリーズの中でも極めて重要なターニングポイントとなりました。
U.C.0088:第一次ネオ・ジオン抗争とハマーン・カーンの台頭
グリプス戦役後に訪れる新たな混乱
ティターンズの崩壊により、一時的に秩序を取り戻したかに見えた宇宙世紀。
しかし、新たな脅威「ネオ・ジオン」が現れ、戦火は再び宇宙へと広がります。
この勢力を率いるのが、ハマーン・カーンという若き女性指導者。
ネオ・ジオンとハマーンの野望
ハマーンは、シャア・アズナブルの不在を埋める存在として登場し、ザビ家の象徴であるミネバ・ラオ・ザビを前面に立てて政権を正当化します。
彼女のカリスマ性と戦術眼は抜群で、宇宙移民の独立を掲げる理想と、過激な軍事行動の間で多くの葛藤を抱えています。
ジュドー・アーシタと新たなホワイトベース
この抗争に立ち向かうのが、ジュドー・アーシタ率いるエゥーゴの新世代。
彼らが搭乗するのはガンダムZZ。変形合体するユニークな機体としてファンの記憶に残る存在です。
彼らは戦闘を通じて成長し、ニュータイプとしての資質を開花させていきます。
ハマーンの最期と戦争の終焉
ジュドーとの直接対決の末、ハマーンは敗北し、自ら命を絶つという衝撃の結末を迎えます。
その死は、宇宙における一つの時代の終わりを象徴しており、「ニュータイプとは何か」というテーマを改めて視聴者に問いかけます。
ネオ・ジオンの影を残して…
ハマーンの死後も、ネオ・ジオンの思想は完全には消えず、その後の「シャアの反乱」や「ラプラス戦争」に繋がっていくことになります。
第一次ネオ・ジオン抗争は、物語の表面だけでなく、キャラクターたちの精神面に強烈な爪痕を残した戦いとして、宇宙世紀史に深く刻まれています。
U.C.0093:第二次ネオ・ジオン抗争とアムロVSシャアの最終決戦
再び現れた宿命のライバル
宇宙世紀0093年、シャア・アズナブルが「ネオ・ジオン総帥」として復活。
地球を汚す人類を粛清し、宇宙への完全移民を促進するため、小惑星アクシズを地球に落とす「アクシズ落下作戦」を発動します。
この動きに対抗するのは、アムロ・レイ率いるロンド・ベル部隊。
νガンダム vs サザビー――最終決戦の幕開け
シャアの搭乗機は赤いモビルスーツサザビー。
対するアムロは、サイコフレーム技術を搭載した「ν(ニュー)ガンダム」に搭乗。
このふたりによる戦いは、単なる軍事衝突ではなく、「人類の未来」をかけた思想と信念のぶつかり合いでもあります。
アクシズショック――人類史に残る奇跡
激闘の末、アムロはアクシズ落下阻止に挑むことに。
そして、νガンダムのサイコフレームが共振し、アクシズを押し返すという奇跡「アクシズショック」が起こります。
この現象は、「ニュータイプ」という存在がただの戦闘能力ではなく、人の意思を束ね、世界を変える力を持つことを示した瞬間でした。
アムロとシャアの行方
アクシズを押し返す力の中で、アムロとシャアは消息を絶ちます。
二人の最期が明確に描かれることはなく、その余韻は多くのファンの心に残されました。
この結末は、「戦いの果てに何を得るのか」という問いを視聴者に突きつけます。
「逆襲のシャア」が持つ宇宙世紀への意味
この作品は、アムロとシャアという二人の象徴的キャラクターの物語の終着点であると同時に、「ニュータイプとは何か?」を最も強く問いかける物語です。
また、「戦争を通じた進化」というテーマに一つの終止符を打つ意味でも、宇宙世紀を語るうえで外せない転換点となっています。
U.C.0096:ラプラス戦争とユニコーンガンダムの真実
「ラプラスの箱」とは何か?
かつて封印された地球連邦憲章の初期草案――それが「ラプラスの箱」です。
この箱には、ニュータイプの存在を国家制度に取り入れるという記述があり、連邦の権威を根底から揺るがす力を秘めていました。
この真実を追い求める者たちの戦いが、「ラプラス戦争」として描かれます。
バナージ・リンクスとユニコーンガンダム
主人公バナージ・リンクスは、フル・フロンタル率いるネオ・ジオン残党「袖付き」と相対する形で戦いに巻き込まれていきます。
彼が搭乗するのは、「ユニコーンガンダム」。
この機体は、サイコフレームを全身に搭載し、「NT-D(ニュータイプ・デストロイヤー)」モードへの変身機能を備えています。
NT-D起動とニュータイプの可能性
ユニコーンガンダムは敵ニュータイプの存在を検知すると、「デストロイモード」に変形。
しかしバナージの成長と精神性が、NT-Dの暴走を制御し、ニュータイプの調和的な力へと変化させていきます。
これは、戦いに使われてきたニュータイプの能力を、未来を繋ぐ希望の力として昇華するという、新しい視点でした。
地球連邦の腐敗と「箱」の開示
ラプラス戦争の中で明かされるのは、地球連邦が100年にわたり「ラプラスの箱」の存在を隠蔽してきた事実。
それは、ニュータイプの可能性を否定し続けてきた体制の象徴でもありました。
バナージとミネバ・ザビの決断によって、箱の中身は世界に公表され、人類の価値観に大きな転換点をもたらすこととなります。
ラプラス戦争の結末と影響
この戦争は他の戦争に比べると犠牲者は少なく、「思想の戦い」「記憶の継承」という側面が大きなテーマとなりました。
それは、宇宙世紀におけるニュータイプの定義を再構築する試みでもありました。
ユニコーンガンダムという存在が、希望・未来・共存といったメッセージを担っていたことが、この作品を特別なものにしています。
U.C.0105:閃光のハサウェイと地球連邦への反乱
ハサウェイ・ノア、英雄の息子から反逆者へ
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でアムロとシャアの戦いを目の当たりにした少年ハサウェイは、10年後、反地球連邦組織「マフティー・ナビーユ・エリン」のリーダーとして登場します。
父親は連邦の高官ブライト・ノア、しかし彼は腐敗した地球連邦政府への反旗を翻す道を選びました。
反乱の動機と「マフティー」の理想
ハサウェイが目指したのは、地球を人類の手から解放し、自然環境を守ること。
そのために地球上への居住と特権的支配を続ける連邦高官たちに対して、暗殺やテロといった手段を選ばざるを得ませんでした。
彼の理想は急進的ながらも正義を求めた純粋な意志であり、だからこそ多くの支持者と敵を同時に生む存在となったのです。
Ξ(クスィー)ガンダムの恐るべき性能
ハサウェイが搭乗するモビルスーツは、「Ξガンダム(クスィーガンダム)」。
ミノフスキーフライトシステムを搭載し、大気圏内を自在に飛行可能という革新性を持ち、圧倒的な戦闘力を発揮します。
この機体は、ニュータイプに準じた感応システムを搭載しており、パイロットの精神と一体化するような操作感が特徴です。
ガウマン、ケネス、ギギ――人間関係の深層
敵でありながらハサウェイに複雑な感情を抱く連邦将校ケネス・スレッグ、マフティーの同志ガウマン、そして不可思議な少女ギギ・アンダルシアとの関係が物語に深い陰影を与えます。
特にギギは、未来を象徴する存在としてハサウェイに大きな影響を与え、彼の苦悩と選択に揺らぎをもたらす存在です。
悲劇的な結末とその意義
最終的に、ハサウェイは逮捕・処刑され、その命を散らすことになります。
しかしその行動は、地球連邦の腐敗を世界に可視化させ、後世に大きな影響を残しました。
たとえ反乱が失敗に終わったとしても、思想と信念は次の世代へと受け継がれていく――それが『閃光のハサウェイ』の本質なのです。
U.C.0123:コスモ・バビロニア戦争と『F91』の時代
新たな支配者「宇宙貴族」の出現
宇宙世紀が1世紀を超えた頃、新たな支配構造「コスモ・バビロニア建国構想」が登場します。
この構想を掲げる組織「クロスボーン・バンガード」は、地球連邦の腐敗からの脱却と貴族による統治を唱え、連邦政府に戦争を仕掛けました。
シーブック・アノーとガンダムF91
この戦争の主人公となるのが若きエースパイロット「シーブック・アノー」です。
彼が搭乗するモビルスーツがガンダムF91。極限の小型化と高機動性を実現した機体で、「質より量」の連邦に対抗する象徴的な存在となりました。
F91の特徴であるフェイスオープン機構やヴェスバー(ビーム兵器)なども話題を呼びました。
ラフレシアの恐怖と戦争の結末
コスモ・バビロニアの中枢人物カロッゾ・ロナが操る超大型モビルアーマー「ラフレシア」は、人間の感情を排除した完全無人兵器。
この兵器の暴走は、人間性を否定する戦争の行き着く先として描かれ、多くの命を奪いました。
しかし最終的には、シーブックたちの奮闘により、クロスボーン・バンガードの支配は退けられ、地球圏の平和は一時的に回復されます。
『F91』が描いた新しい戦争の形
この時代の戦争は、小型MS時代の幕開けでもあり、戦闘の様相が一変。
かつての巨大兵器信仰から脱却し、個の技量と思想がより重要になる時代が始まります。
『F91』はその過渡期を象徴する作品であり、ガンダムシリーズの中でも技術進化と人間ドラマが高い次元で融合した作品として評価されています。
U.C.0153:宇宙世紀の終焉と『Vガンダム』の戦争
ザンスカール帝国の台頭と恐怖政治
宇宙世紀の最末期、ザンスカール帝国という新たな覇権勢力が誕生。
この帝国は「地球から人類を排除する」という過激な思想を掲げ、宇宙移民を強制・支配する恐怖政治を敷きました。
それに対し、民間の抵抗勢力リガ・ミリティアが立ち上がり、ザンスカールの圧政に対抗する戦いが始まります。
少年ウッソ・エヴィンの戦い
物語の主人公は、わずか13歳の少年ウッソ・エヴィン。
彼は偶然にも最新鋭モビルスーツVガンダムに乗り込み、激しい戦場に身を投じることになります。
ウッソは多くの仲間との出会いと別れ、少年には過酷すぎる現実の中で、強く成長していきます。
戦争の非情さとニュータイプの限界
『Vガンダム』では、戦争の無慈悲さと日常への侵食がリアルに描かれます。
ニュータイプの存在も形式的になり、人間の進化は希望ではなく「使い捨ての戦力」として扱われていく時代。
この作品は、「戦争によって成長してしまう子ども」というテーマが中心に据えられており、視聴者に深い衝撃を与える内容となっています。
宇宙世紀の終わりに見えたもの
Vガンダムで描かれる戦争は、連邦の弱体化と世界秩序の崩壊を象徴するものです。
ザンスカールの敗北後、地球連邦の存在は名ばかりとなり、宇宙世紀そのものの終焉が暗示される結末となります。
『Vガンダム』は、シリーズの中でも最も重く、最もリアルな終末の物語として、多くのファンの記憶に刻まれています。
宇宙世紀のその先へ:『∀ガンダム』と『Gのレコンギスタ』
『∀ガンダム』に描かれた“黒歴史”とは?
『∀ガンダム』は、宇宙世紀のさらに遥か未来を描いた作品です。
地球は一度文明崩壊を迎え、月の民「ムーンレィス」が再び地球へ戻るという状況から物語が始まります。
この時代において、かつての戦争やモビルスーツの存在は“黒歴史”として封印され、過去の記録を隠す文化が広まっています。
ロラン・セアックと∀(ターンエー)ガンダムの役割
主人公ロラン・セアックが搭乗するモビルスーツ「∀ガンダム」は、過去の兵器として地下に封印されていたもの。
やがてその驚異的な力を持つ∀ガンダムが発掘され、文明の再生と再び起こる対立の中心となっていきます。
戦争と歴史の意味を問い直すこの物語は、宇宙世紀を含む全ガンダムの総括とも言える位置づけです。
『Gのレコンギスタ』は宇宙世紀の遥か未来?
『Gのレコンギスタ』は正確な時代設定が不明ですが、『∀ガンダム』の500年後という富野由悠季監督の発言もあります。
本作では「キャピタル・タワー」や「フォトン・バッテリー」といった、独自のテクノロジーと宗教的な思想が支配する社会が描かれます。
主人公ベルリ・ゼナムの成長を通じて、新しい時代の葛藤と戦いが描かれるのです。
ガンダムシリーズの未来的ビジョン
『∀ガンダム』も『Gのレコンギスタ』も、過去の戦争の教訓をどう受け継ぎ、次世代へ繋ぐかが大きなテーマです。
科学と文明の発展と、その裏にある破壊の歴史を繰り返さないために、人類はどう生きるべきなのか?
これらの作品は「戦争の先にある世界」を描いた貴重なビジョンとして、ガンダムファンにとって特別な意味を持ちます。
この記事のまとめ
宇宙世紀(U.C.)は、ガンダムシリーズの中でも最も広大で深い歴史を誇る世界観であり、数々の戦争や政治的動乱が描かれています。この記事では、主に以下のポイントをお伝えしました:
- U.C.0001:ラプラス事件 – 宇宙世紀の始まりを告げる事件で、「ラプラスの箱」がその後の戦争に大きな影響を与える。
- U.C.0079:一年戦争 – 地球連邦とジオン公国の間で繰り広げられた壮絶な戦争で、ニュータイプの存在が初めて明かされる。
- U.C.0083:デラーズ紛争 – ジオン残党の反乱と連邦内部の腐敗、ティターンズ結成の契機となる。
- U.C.0093:逆襲のシャア – シャア・アズナブルとアムロ・レイの最終決戦で、地球冷却計画を巡る戦いが繰り広げられる。
- U.C.0096-0097:ラプラス戦争 – 「ラプラスの箱」を巡る争いが、宇宙世紀の未来に深い影響を与える。
- U.C.0105:マフティー動乱 – ハサウェイ・ノアによる反乱と、地球連邦の腐敗に抗う戦い。
- U.C.0123:コスモ・バビロニア戦争 – 宇宙貴族による戦争と、若きパイロットたちの成長が描かれる。
- U.C.0153:ザンスカール戦争 – 宇宙世紀最末期の戦争で、非情な戦争の中で少年ウッソがその運命に立ち向かう。
これらの出来事は、ガンダムの壮大な世界を形成し、登場人物たちの葛藤と成長が深く描かれています。宇宙世紀の物語は、戦争の悲劇と希望、そして人間の進化をテーマにした深いメッセージを伝え続けています。
また、『∀ガンダム』や『Gのレコンギスタ』など、宇宙世紀の未来を描いた作品群が新たな視点で宇宙世紀を再解釈し、ガンダムの世界はさらに広がりを見せています。
今後のガンダムシリーズがどのように続いていくのか、ファンとしては非常に楽しみなところです。これからも宇宙世紀の物語に注目し、過去の戦争やその後の歴史に思いを馳せていきましょう。
- 宇宙世紀の年表を時系列で整理
- 主要戦争とその背景を把握
- 各ガンダム作品の繋がりが明確に
- ジオンと連邦の戦略と変遷を紹介
- ガンダム世界の歴史を深く理解
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