『あんぱん』第7週から東京編へ！2人の新生活に試練が訪れる

NHK朝ドラ『あんぱん』は、5月13日から物語が大きく動きます。

高知を離れ、東京で新生活を始めるのぶと嵩。夢に向かって歩み始めた2人を待っていたのは、厳しい現実でした。

第7週では“東京編”が幕を開け、第8週ではすれ違い、そしてある「運命の出会い」が描かれます。

この記事では5月12日週〜のあらすじを一足早くご紹介します。

1. 『あんぱん』5月12日週は東京編スタート！

高知から東京へ──。

2025年5月13日放送回から始まる『あんぱん』の第7週では、ヒロイン・のぶと嵩がいよいよ“新しい人生”の第一歩を踏み出します。

舞台は昭和の東京、夢と現実が交差する小さな六畳一間のアパート。

ふたりにとって、これまでの“家族に守られた日々”とはまったく違う環境。

貧しさ、孤独、不安──それでも「一緒なら乗り越えられる」と信じて笑い合う姿が、視聴者の心に深く響くはずです。

「東京編」が持つ意味とは？物語が問う“独立と挑戦”

これまでの『あんぱん』は、土佐・高知の温かい家族と地域に支えられた成長の物語でした。

しかし今週からの展開では、のぶも嵩も“ひとりの大人として、自分の足で人生を選んでいく”決断を迫られます。

新聞記者として地元で道を切り拓いてきたのぶは、その職を辞し、あえて不安定な東京での挑戦を選択。

一方の嵩も、漫画家になる夢を心に抱きながら、のぶの背中に導かれるように“創作の都”へ向かいます。

これは単なる転居ではありません。

人生の分岐点で「誰かと一緒に夢を選ぶ」ことの意味──

『あんぱん』が新たに投げかけるテーマが、今週から本格的に動き出します。

2. のぶが新聞社を退職し、東京へ旅立つ

「このままじゃ、私は変われない」

そう心に決めたのぶは、慣れ親しんだ新聞社を退職し、誰も知る人のいない東京へと一人で向かいます。

戦後の混乱と貧しさが色濃く残る時代──。

若い女性が“自分の意思で東京に出る”ということは、並々ならぬ勇気と覚悟を必要としました。

それでも彼女は前を向き、誰にも言い訳せず、自分の力で人生を切り拓くことを選んだのです。

新聞社で培った“言葉の力”を胸に、新たな挑戦へ

のぶにとって新聞記者としての経験は、“自分の意志で社会と向き合う”きっかけをくれた大切な時間でした。

特に戦時中、「正しさとは何か」を自ら問い、考え続けた経験が、今の彼女を形作っています。

だからこそ、次に選ぶ道もまた「真実と言葉を届ける仕事」でありたい。

東京で彼女が目指すのは、“ひとりの書き手”として自由に人の思いを伝える「フリーライター」という仕事でした。

そこに保証はありません。

けれど、誰かに頼らず、自分の道を自分で切り開く──

その決意こそが、のぶの最大の強さなのです。

3. 嵩も上京！2人の新生活が始まる

「のぶのいない人生なんて考えられない」

心の奥底から湧き上がる思いに背中を押されて、嵩もついに高知を離れ、東京へと旅立ちます。

幼なじみであり、心の支えでもあるのぶの後を追うように──。

やがて二人は、東京の六畳一間のアパートで、つつましくも新しい暮らしを始めました。

雨漏りのする天井、風の吹き込む窓、共同トイレにお風呂なし。

それでも、ふたりの顔には笑顔がありました。

“ない”ことを数えず、“ある”ことを信じる日々

嵩はまだ、何者でもありません。

けれど、のぶと過ごす日々のなかで、少しずつ自分の「やりたいこと」へと向き合い始めます。

毎朝の食卓、夜の語らい、わずかな灯りの中で描く原稿。

誰もが夢を諦めてしまいそうな時代に、嵩は「描くこと」を続けていました。

のぶにとっても、嵩と肩を並べるこの暮らしが、心の支えとなっていきます。

何も持たない二人だからこそ──

「一緒にいるだけで前を向ける」そんな愛と希望が、東京の小さな部屋に灯っていました。

4. 屋村草吉の言葉が、嵩の背中を押す

「腹が減ったら、あんぱんを食え。そして描け」

東京での生活に不安を抱える嵩の胸に、高知で別れた屋村草吉のあの言葉が、今も力強く響いていました。

言葉少なで無愛想な職人だった草吉。

けれど、パンを焼く姿には一切の迷いがなく、“自分の手で何かを作る”という生き様が、嵩の心に強く残っていたのです。

職人の背中に学んだ、“信じる力”

草吉はかつて、こう言いました。

「下手でもいい、誰かのために焼け。そうすりゃいつか、うまくなる」

それは、嵩にとって「描くこと」にも通じる、生き方のヒントでした。

見返りを求めず、評価におびえず、“自分が届けたいと思うもの”をひたむきに描く。

そして今、東京の小さな部屋で、嵩は静かにペンを握ります。

草吉が焼いていたあの香ばしいあんぱんの香りを思い出しながら。

それは、たしかにパンではなく絵だったけれど──

嵩の心にはもう、“誰かのために描く”という覚悟が芽生えていたのです。

5. 雑誌デビューも…嵩が味わう“現実の壁”

ついに嵩の漫画が、初めて雑誌に掲載される。

のぶと共に描いた夢が、一歩現実に近づいた瞬間。

けれどその喜びは、ほんの束の間だった。

読者アンケートの順位は低く、編集部の評価も辛辣。

「売れなければ、意味がない」──そんな冷たい言葉が、嵩の胸を突き刺します。

“理想”と“商業”の狭間で揺れる心

嵩が描きたかったのは、誰かの心を救うような、優しい物語でした。

けれど求められるのは、「売れる絵柄」「刺激的な展開」「流行に合わせた演出」。

編集者の一言一言が、まるで彼の価値そのものを否定するように感じられます。

「自分には、才能なんてなかったのかもしれない」

そうつぶやいた夜、隣で静かに原稿を見つめていたのぶが言いました。

「あなたが描くものを、私は信じてる」

のぶの言葉は、賞賛ではなく信頼。

誰よりも嵩の弱さを知っているからこそ、寄り添うことができたのです。

壁にぶつかった嵩が、この先どう立ち上がるのか。

『あんぱん』は、“挫折から始まる本当の挑戦”を、静かに描き始めています。

6. のぶのライター挑戦と東京での葛藤

「好きなことで、生きていけるのか」

新聞社を辞め、フリーライターとして独立したのぶ。

東京では、名もない若い女性に仕事を任せてくれる編集者など、ほとんどいません。

自分の文章が読まれる機会さえ得られず、持ち込み先で何度も断られる日々。

それでも彼女は、決して自分の信念を手放しません。

“言葉”が誰かの心に届くことを信じて

のぶが書きたいのは、ただ面白いだけの文章ではありません。

自分自身が戦争を通じて感じた「真実を伝えることの大切さ」

人の想いを言葉でつなぐことの力──

その価値を、どうしても信じたかったのです。

生活は苦しく、冷たい部屋で原稿用紙を抱えて眠る夜もあります。

それでも彼女はペンを握り、「誰かひとりでも、この文章を読んでくれたら」と願いながら書き続けます。

のぶの姿は、“伝えること”に人生を懸けたすべての人たちへの静かなエールです。

そして視聴者にも、「あなたの声も、きっと誰かに届く」と語りかけてくれているのかもしれません。

7. すれ違う2人──そして運命の出会いへ

一緒にいるのに、心が遠くなる。

夢を追う嵩、生活を支えるのぶ。

東京での暮らしは、2人に“違うリズム”を与えていきました。

言葉にしなくても分かり合えていたはずのふたり。

けれど今、同じ部屋にいても、どこか目を合わせられない日が続きます。

夢を支えるということ、支えられるということ

嵩は、のぶの笑顔に救われてきました。

のぶは、嵩の才能を信じていました。

でも、“信じているからこそ”ぶつかることもある──

理想と現実の狭間で、それぞれの思いはすれ違っていきます。

そんなある日、のぶはある人物と出会います。

それは、彼女の書く力を認め、人生を変える“運命の出会い”。

また、嵩もひとりの編集者から、「次の企画を描いてみないか」と声をかけられます。

ふたりが別々の場所で出会った希望の兆し──

それは再び、ふたりの未来を同じ方向へと導く第一歩になるかもしれません。

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8. 『あんぱん』東京編の見どころを徹底考察！

舞台が東京に移り、物語はより静かに、より深く心に入り込んでいきます。

“夢を叶える物語”ではなく、“夢とどう付き合っていくか”を描くのが『あんぱん』の東京編です。

貧しさも、悩みも、迷いもリアルに描かれながら、

人が人を信じることの尊さが、静かに描写されていきます。

「夢」は誰かの中に宿ることで生き続ける

のぶと嵩、それぞれが選んだ道は、決して順風満帆ではありません。

でも、誰かの言葉、誰かの支え、そして“あんぱん”という象徴的な存在が、ふたりの人生に火を灯していきます。

見どころは、毎話のなかにちりばめられた“誰かの小さな優しさ”。

東京の喧騒のなかで、そっと差し出される温もりこそが、『あんぱん』の本質です。

派手な展開ではなく、静かな余白と“語られないこと”が物語るものにこそ、胸を打たれる。